2009年10月3日土曜日

今回も言い訳



今回、またブログを更新しない期間を更新してしまいました。
今回もブログを更新しなかった理由(言い訳)や、その間のこと、そして最近気になった新聞記事などを中心にまとめさせてもらいます。


言い訳1 ~ソケットの故障~
ブログを更新できなかった理由ですが、最初に挙げられるのが、家のコンセントのソケットが壊れていたからということです。
いつも体を洗うためのお湯は電熱器で沸かしているのですが(ケニアの多くの家庭ではそうしているようです)、電熱器があまりに強力でコンセントの許容量を超えていたからか、コンセントがしっかりと取り付けられていなかったからか、ソケットが溶けてしまっていたのです。
家にひとつしかないソケット。
そのソケットを使い、晩、ケンが寝た後にブログ用の原稿を作成していたのですが、そのソケットが使えないため、家で原稿作成ができなかったのです。
とは言え、オフィスでうまいこと時間を作り、原稿を作成することもできないことはなかったので、正直なところ私がサボっていたから原稿ができなかっただけかも知れませんね。

ちなみにそのソケット、新しいソケットを買ってきて交換しようとしたのですが、ケンが新品のソケットを必要以上に分解したために組み立てられなくなり、いまだに使えないままです。
最近は忙しく修理のために電気屋さんを呼ぶ時間がなく、携帯の充電とお湯を浴びるための電熱器にしかコンセントを使わないケンにとっては優先順位がさほど高いようではなさそうで、一体いつになったら直るのでしょうか。


言い訳2 ~やる気~
ブログを更新しないまま放置していた最大の理由は、どうしてもやる気が出なかったからなのかと思います。
ケンの指示を待ながら仕事をし、その仕事自体に疑問を感じることもしばしば。
しかし一方で新しいことを提案する能力(企画力、行動力、言語力などなど)がないために、結局ケンの補助のようなことしかできない毎日。
そんな毎日を前に、ここ最近どうしてもやる気の出ない日々が続いていたようです。

一度、倦怠感から仕事をする元気がどうしてもわかず、気分がすぐれないからと一日休みをもらい、家で休んでいたこともあります。
ただ、今は気分を立て直しまた元気になっています。
どうぞご心配なく。

以上、ブログを更新していなかった言い訳でした。


最近のできごと1 ~マンスリーミーティング~
毎月、月末にあるPEとのミーティング。
今月(9月)もカジャドゥ県内の4つのプロジェクト地でミーティングがありました。
カジャドゥに来てから程なくしてあった8月末のミーティングから、もうすでに1カ月が経ったのかと思うと、かなり驚かされます。

前回はカジャドゥ市内とナマンガでのミーティングに参加したのですが、基本的に見学という立場でした。
なので、今回は自分も何かできないかと思い、HIVや休学後に参加した高校でのピア・エデュケーション活動を中心に、日本の話をできないかとケンに提案しました。
が、今回はケン以外にもAPHIAⅡのスタッフが監督に来ることになっているらしく、余計なことしないほうがいいかと判断し、今回は見送ることにしました。

お偉いさんが参加しているからか、私語も少なく前回よりも締りのあるミーティング。
が、あまりに私語が少なく、彼が「Let’s have one meeting!」と言うものだから、隣のPEにスワヒリ語を通訳してもらうこともできず、内容を十分に把握できないままにミーティングは進んでいきました(まあ仮に通訳してもらったとしても、PE達は専門的な英語を使いこなせていないようなので、通訳は難しいようですし、私のリスニング力に問題があり、十分に通訳してもらったことを理解することはできないのでしょうが)。
PE達が活動中に疑問に思ったことに対して、APHIAⅡのミーティングやコミュニティー・ヘルス・ワーカーがコメントするという時間があったのですが、私にコメントを求められることは特にありませんでした。
時に私のほうが正確なことを言えるのではないかと思うこともありますし、ミーティングの初めには医学生であること、医学的なことはある程度コメントできると思うと自己紹介していたので、私に話を振られないことにじれったさを感じました。
ただ、仮に私に話す機会が与えられたとしても、十分に英語を操れないであろうことは誰よりも自分自身が知っているので、何よりも私の力の低さにじれったさを感じます。

前回は参加しなかったキテンゲラとロンガイという2つのプロジェクト地のマンスリー・ミーティングに初めて参加できたこと、CSW(Commercial Sex Worker)を対象にしたプロジェクト地と(カジャドゥ市内とナマンガ)、Youthを対象にしたキテンゲラとロンガイの違いを実際に見られたことはよかったのですが、結局、相変わらず何のアウトプットもできないままのミーティングではありました。


最近のできごと2 ~守秘義務~
ここカジャドゥでの仕事は、おもにPEの活動の監督なのですが、それに加え、PEが活動の中で見つけた病院に紹介したほうがいいと思われる患者さん候補を、市内にあるDistrictの病院に紹介するという仕事があります。
監督不十分なためかPEたちはけっして活動的とは言えず、最初のうちは紹介はほとんどなかったのですが、ケンの上司からの指示があり、最近はポツリポツリと紹介が出てきています。
PE、紹介患者さんと共に病院に行くほか、ナイロビの病院でHIVの治療を受けていた患者さんが、カジャドゥに病院に変えたいので紹介して欲しいという要望があり、一緒に病院まで行ったこともありました。

一度、HIVポジティブの患者でもあるPEのために、他のPEと病院に行ったことがありました。
その後、この紹介の件は私の頭の中から忘れ去られていたのですが、上述のマンスリー・ミーティングがあった晩、ケンがその紹介のことを覚えているかと聞いてくるのです。
どうしたのかと思ったら、その紹介患者であるPEがHIVポジティブであることを含め、私と病院に行ったもう1人のPEが、その紹介のことを周りに喋っているのだと言います。
HIVのことを話されたPEは、それまではそのステータスを周りにはカミングアウトしていなかったらしく、とても落ち込んでいるとのこと。
私と病院に行ったPEは、白人と仲良くしていることを自慢したかっただけなのかも知れませんが、HIVのステータスを話された側にとっては大問題。
彼女の落ち込み様は、到底私には分かり合えるようなものではないでしょう。

ケンは特に私を責めたりはしないのですが、ここ田舎町のカジャドゥでは私の存在が目を引くだけに、殊に個人のHIVの問題に関しては慎重に行動しなければいけないのだと反省させられます。

そして、改めてHIVのカミングアウト(ディスクロージャー、公開)の困難さを感じさせられます。
HIVのことを話したPEについて、「差別を煽っている」と憤るケン。
他者のHIVのステータスを喋ることイコール差別を煽ることだとは私は思いませんが(私にも問題があったのに、こんな言い方は横柄かも知れませんが…)、それでも差別を煽ることにつながると捉えられるのが現状。
そして、HIVのスティグマを減らすためのメッセージを発信する立場にあるPEでさえ、自分のHIVのステータスは人には話せないという現状。

HIVのことを話されたPEには言葉を尽くしても謝罪することはできず、自責の念に駆られますが、それと同時に、スティグマが根強く残っているのだと知らされる一件でした。


最近のできごと3 ~食事のお誘い~
少し明るい話題をはさみます。
家からオフィスまでの歩きでの通勤途中、愛想よく道端の人に挨拶をするので、顔見知りも増えています。
と言っても、相手は私のことを覚えていても、私は彼らの顔を忘れていることはよくあるのですが。
外国から来た私にもとてもフレンドリーなケニア人たち、今までにも何度か家に招待され、ご飯をご馳走してもらったことがあります。
ケンと一緒だとワンパターンな食事になるので、他の家庭の料理をいただけるのは嬉しい限りです。
正直なところ、「この人は私に何か見返りを求めているのかな」という気持ちは心の片隅にはありますし、ケンは私がひとりで他の家に行くことを心配してはいるのですが、彼らの生活の場に招かれ、家庭料理をいただけるのはとても貴重な経験ですし至福の時間でもあります。


最近のできごと4 ~日本人研修生と~
先週末、アイセックを通してケニアで研修している日本人のとの飲み会がありました。
アイセックと通しての研修は主にナイロビ市内のため、他のメンバーはナイロビでもよく出会っているとのこと。
ただ、私にとっては久しぶりの日本人。
日本で一度出会って以来のメンバーや、ケニアに来てから知り合ったメンバー、そして初対面の人もいたのですが、何か長いこと運命を共にした戦友のような気分になります。
日本人以外にも何人か他の研修生もステイしている、研修生ハウスと呼ばれるステイ先でのまったりとした家飲み。
お互いの研修先の話、そこでの苦労、日本語だから語れること、日本人同士だから語り合えること、そんなことをまったりと喋り合いました。
日本の外にいる者だからこそ、日本について、あるいはケニアをはじめ他の国について考えることも多く、そんなことが話題の中心だったように思います。

また、今週で日本に帰る研修生から蚊取り線香や日本食、日本語の本を譲ってもらいました。
ここケニアでは、日本食と本は心のビタミン。
皆さんありがとうございました。


おまけ
写真は親らくだ(1枚目)と子らくだ(2枚目)
カジャドゥでらくだを見かけるのはレアなことらしいです。
らくだは実際に目にするとかなり大きく、親らくだの顔などは目線よりも遥か上。
子らくだといえ、隣に並ぶのは少し怖かったです。